ミロヴィ幼女

思っていないことを思う

2022ヴィクトリアマイル&京王杯スプリングC

京王杯SC(自信C、結果B)

◎12メイケイエール

○7リレーションシップ

▲1ミッキーブリランテ

△5クリスティ

当日の馬場がかなり重たくなると予想していたが、ぐんぐん水がはけて、レースが始まる頃には(JRA基準で)良馬場と発表されるくらいには回復していた。雨の影響で土曜日だけ前残り傾向になって、日曜日に先週の実力顕著な外差し馬場に戻るのがもっとも美味しい展開だったが、後述のVM含めそうはならず。残念!

結果的にはメイケイエールの単勝だけ拾えてほぼタダ競馬。単勝3倍は普通の馬ならそこまで美味しい馬券ではないけど、今回のレースはメイケイエールが90%くらいの確率で勝つと思っていたので、単勝だけでプラスになるくらいは買ってても良かったかもしれない。難しいね。

まず土曜日の馬場傾向から。外伸びと言えなくもないくらいの内外差なしだったと思う。脚質的には差しが届いていた。前日まで継続的に降った雨の影響で水を含んだ重たい馬場になると予想していたが、当日は午後から晴れていたらしく速攻で乾いた。道のデコボコという意味での道悪はあったかもしれないが、実際に見たわけではないので仮説の域を出ない。

メイケイエールは直線以外ずっと頭を振っていて競馬になっていなかった。それでも一瞬で抜け出した。ikze本人は「上手く乗れなかった部分もあった」とは言ってたけど、個人的には外枠を活かしつつ、前に馬を置いて行かせないようにする良い競馬だったと思う。コーナーすぎてすぐに絶好の進路で追われ始めたメイケイエールがこのメンバー相手にかわされるわけがないんよ。陣営のいきなりVMに出走させたりせずに、丁寧に1ハロン延長した選択が功を奏した重賞5勝目。ウマ娘化への道を着実に歩んでいる。

スカイグルーヴは一番最初に注目した馬ではあったんだけど、天気を見て、水を含んだ馬場ではパフォーマンスを落としそうだと思って消した。結果的には良馬場でレースしたから普通に強かった。エピファネイアエアグルーヴ牝系の馬が東京で走るわけだからな。レース内容としてはメイケイエールを見ながら追走する良いポジションだった。直線でちょっとふらふらした分届かなかった。でも、ふらふらしなかったらワールドバローズにかわされてたかもしれなかったから結果オーライだったのかもしれない。

タイムトゥヘヴンは道中は控えてたけど、コーナーを回る間にメイケイエールの後ろを取ったスカイグルーヴの後ろについた。そこからスパートした分3着という感じ。もっと後ろが有利な展開にならないと勝ち切るのは難しそう。次走安田記念に出られるなら、距離延長することで追走が楽になる可能性があるので警戒は必要な一頭になりそう。

ワールドバローズは道中の位置取りは厳しかったものの、直線に入るところで馬場の真ん中に進路を取ったのが正解だったと思う。結果的には右に行ったり左に行ったりするスカイグルーヴと噛み合わずに伸び切れなかったけど。東京新聞杯でもファインルージュと一緒に直線でどん詰まってたし、位置取りと運に泣いてる印象。ドラゴン和田的にはマイルの方が良いらしいけど、今回と東京新聞杯を単純に見比べると今回の方が最後まで手応え良さそうだった。東京新聞杯で周りを走ってた馬がイルーシヴパンサーとカラテと今日VM2着のファインルージュだったことを考えると比べる相手が違うだけな気もするけど。

ラウダシオンはパフォーマンスを取り戻してから買うのでも遅くないと思ってる。今回も道中良い感じだったからくるかと思ったけど、最終的にはイマイチ乗り切れなかった。7番人気まで落ちるのはみんな競馬上手すぎだけど。

リレーションシップは道中もう一列前で競馬が出来てればあっただろうね。最後ジリジリ伸びてきてたし。買った馬の中では良いパフォーマンスをしてくれた。1400は追走がきつそうやね。

シャインガーネットは高松宮記念含む1200を2連で使った結果、スタートダッシュが効きすぎて、それを抑えた結果リズムが狂ったかなと思う。騎乗ミスではない。しょうがないこと。この展開ならもっと手応えよく上がってきてもおかしくはない馬だと思う。直線に入るタイミングでビオグラフィーとメイケイエールの間を割れてれば違ったかもしれない。

リフレイムは意外と粘った。一生懸命走っててえらい。

ギルデッドミラーは完全に2015宝塚記念ゴールドシップやん。見たことあるもん。隙を生じぬ二段構えで会心の出遅れ。

ビオグラフィーは力負け。しょうがない。内容は良かったと思う。

ミッキーブリランテはもっと上がりのかかる馬場にならなって初めて土俵に上がれると思う。先行したのはびっくりしたな。

クリスティは二の足がつかずにポジションを取れずに終了。

 

ヴィクトリアマイル(自信B、結果C)

◎15アンドヴァラナウト

○18テルツェット

▲16デゼル

△5ソダシ

 11ファインルージュ

 4マジックキャッスル

事前予想ではテルツェットを本命にしてたんだけど、馬体重が出てアンドヴァラナウトが痩せてたから本命に繰り上げた。ファインルージュも馬体を絞って出てきたので買い目に入れた。結果的には人気馬の中で上位に支持した2頭と、ガン切りのレシステンシアで決まってしまって外れ。京王杯SCはズブズブ馬場で前残りを読んだら余裕で乾いて差し決着。VMは満を持して差し決着だと思ったら実力差で前の強い馬にねじ伏せられた。トホホ…。

ソダシが突き抜けて且つレシステンシアが残った理由を最初はペースかと思った。確かにちょっと緩いけど、それだけを理由に片付けられない内容な気もする。レイパパレはまだしも、ソングラインとかファインルージュをソダシが完璧に突き放したことには何か環境的な要因があるはず。

一つ仮説を立てるとするなら、土曜の午前中は水分を含んだ馬場でレースを行っていたわけだから、芝が掘り返されてデコボコになっていた説。水を含んだ重馬場ではないけど道悪で、パワーを要求される馬場だったと考えれば、ダートもこなせるソダシや、短距離でブイブイやってるムキムキレシステンシアに有利な状況だったとこじつけられる。道中でソングラインが、最終直線でファインルージュがつまずいてるのもそういう馬場だったことを示してるのかなぁと今のところは思ってる。ファインルージュは接触があったのかもしれないけど。でも、こんなことをレース前に想像して、且つそれを信じてソダシとレシステンシアから馬券を買えるのは競馬の鬼だけだよ。ただの後付けだからなこんなの。

以下各馬評価。

ソダシはフェブラリーSの時に「復活なるか!?」とか訳のわからないこと言われてるの見て「なんでもいいからとにかくVMにだけは出てくれ~」って祈ってたけど、まさか突き抜けて1着になるとは。脱帽。レイパパレとレシステンシアがしっかり外に出してくれたおかげでソダシも伸びる進路を確保できたのは幸運だったとも言えるけど、そもそも力のある先行馬に余裕で進路を分け合わせた時点で後ろの差しメンバーは優位性が無くなってた。レシステンシアが外に出てきたところで焦らずレシスの内に進路を切り替えた吉田隼人も冷静で上手いしな~。それにジャストで反応するソダシも強い。白毛の馬がG1を3勝するってどんな確率よ。奇跡に立ち会ってる。

ファインルージュも21世代牝馬のレベルの高さを証明した内容だった。着差は付いたけど、レース内容はソダシに匹敵するモノがあったと思う。広がった先行勢の外を回るために膨れてくるクリノプレミアムが無限に邪魔で、つんのめったり、結局内に切り込まざるを得ないロスがあったのに、舌を振り回しながらソングラインとレシステンシアをかわし切ったのはガチで調子が良かったんだろうなという感じ。道中もパワーが有り余ってるような感じでポジションを取ってたし。メイケイエールとかソダシとかファインルージュの活躍を見れば見るほど、サトノレイナスやアカイトリノムスメの離脱が悔やまれる。

レシステンシアは高松宮記念を活かしたというか、高松宮記念で本来やりたかった競馬が出来たという感じ。道中は良さそうだったけど、最終直線は流石に堪えきれずに下がっていきそうな手応えに見えた。でも粘り込んだ。なんならソングラインをしのいで、ローザノワールを差し切った。これはこの馬の精神的な強さが出たナイスレースだったと思う。今日のパフォーマンスを見ると前走はやっぱり太かったんだなぁと考えを改めさせられた。

ローザノワールはやってることヤバイ。2週連続で最低人気が馬券に絡んだら大勢の脳が破壊されるところだった。ま~特筆出来るのはヴァイスリージェントの血を持っているところくらいよなぁ。今回、1着のソダシは父クロフネヴァイスリージェント系、2着のファインルージュは母父がボールドルーラー系で且つじいちゃんの母にヴァイスリージェント、レシステンシアは母父がダンチヒ系。レシステンシアのダンチヒは半分こじつけにしても、ヴァイスリージェントを持ってる馬は上で挙げた3頭以外にはレイパパレとメイショウミモザしか出走していない。まぁそんなのは後からコンピュータで調べれば誰でも分かることなので、重要なのは今回の馬場とレースペースがヴァイスリージェントを持っている馬に有利な条件であったという仮説と、その条件とは何だったのかという詳細を明らかにすること。例年のヴィクトリアマイルも同じようにヴァイスリージェントが有利なら話は簡単なんだけど、ここ5年くらいは今年ほど顕著な傾向はないはずなんだよね。ノームコアは走ったけど、人気馬も飛んでたり。結局近年と今年のヴィクトリアマイルは何が違ったのか?それは漏れにはまだ分かりません。修行不足。

ソングラインはスタート決めたのがとにかくデカかった。別に出遅れを心配してたとかではなく、今回のソングラインの課題は内に閉じ込められないようにすることだと思ってたから。だから、ソダシの次の列くらいに並ぶスタートダッシュを決めたことでまずテンの遅い内枠の馬を追い越した。似たような位置だったデアリングタクトはそのままソダシの後ろをついていくんだけど、ソングラインはわざとポジションを下げつつ外にズレて、外枠の馬が内に寄ってこれないようにブロックしてる。その結果ソングラインは内から3列目辺りの、普通に考えたら絶対直線で外に進路を取れるポジションを取ってる。ikzeは絶対この進路取りを最初から描いてたと思う。漏れはこのレースで一番ここが感動した。でも、騎手コメントでikzeは下げたことが敗因だったと言ってるじゃないかと。それは結果論として敗因を分析するならって話なんじゃねーかと思うワケ。スタート直後はおそらく直線競馬を意識していたはずなんだから。どう考えてもソングラインの内だけあんなにポッカリ空いてるのは普通じゃない。ikzeの一つ目の誤算はペース。結果的に位置取りが前の馬が有利な展開になってしまった。でも内枠のソングラインは自分からレースを動かす手札が無いのでペース自体はどうしようもない。ソダシの後ろに引っ付いて同時に抜け出すのが精々。それでは結局ソダシに勝てなかったと思うけど。そして、二つ目の誤算が福永祐一。福永にとってもikzeが誤算だったはず。多分福永のイメージはソングラインを内に閉じ込めつつ自分だけ抜け出す競馬だったんだと思う。でも、ソングラインが早い段階で外に張り出してきたから、マークに付いたアンドヴァラナウトはさらに外を回される形になってしまった。ikzeとしては内に閉じ込められないように外に張ったのに、アンドヴァラナウトがどうにも行かせてくれそうにない。そして最終直線で先行勢がばらばらっと外に出したから、逆に内がごちゃつくこともなく進路を取れた。これならあれこれやらずに、スタート直後のディヴィーナとデアリングタクトの間を走ってた方が距離ロスを抑えられてアドだったじゃん!という意味のコメントだと思ってる。実際最後の直線で2着争いをした中だと、道中の消耗が一番デカかったのはソングラインだったと思うし。それでも巻き返したんだから強いよ。

デアリングタクトはマジで普通に回ってきてくれてよかった。ぱっと見で分かるくらいピッチ走法になっててびっくりしたなぁ。直線も全然走れてたし、強いデアリングタクトを見る日も来そうだなと思えた。うれしいね。

アブレイズはすごかったな。ほぼ最後方で直線入ったけど着実に伸び続けて7着。展開さえ違えば全然あったと思わせる内容だった。スタートでぶつかってたっぽいから、もっと位置を取れてたらと考えると。このレースはキズナ産駒もバフかかってたね。

アカイイトはよく対応してたね。最後伸びてきたし、もっと距離を伸ばせば良くなりそうすぎる。当たり前だけど。

シャドウディーヴァは位置取りが絶望的だったね。流石にもうちょい内が良かったか。

ミスニューヨークは結構手応えあったけど、結局内に切り込まざるを得なかったのが難しかったね。斜めに走った分と、トップスピードの差でギリギリ外に差された。着順ほど悪い内容じゃない。ソングラインにポジションを取られた馬でもあるしね。

ディヴィーナは全然足らないかと思ってたけど、直線見てる感じまだやれそうだな。道中かかって抑えたことで、コーナリング中にデアリングタクトの横をキープ出来ずに一列下がっちゃったことで厳しい競馬になったね。デアリングタクトの前まで取れたら理想的だったんだろうけど、相手が悪いね。

レイパパレは普通にスタートで落馬してもおかしくないくらいつまずいてる。横からスタート録ってるレース映像だとスタートした瞬間川田がいなくなって、ちょっとすると生えてくる。それくらい体勢を崩したところから押して押して先行したわけだから、最後使える脚が残ってないのはある意味当然。何もなくても超久しぶりというか実質初めてのマイルで追走に不安があったわけだから、敗因はある程度はっきりしてると思う。ただ、今回の経験で次走マイルに適応できるのか、そもそも2000専なのかは未知数。正直G1じゃなければ全然走れると思うけど、そうまでしてマイルを使う意味とはみたいな感じもする。去年は2200がとにかく窮屈そうだったけど、今のレイパパレなら2200もこなせるんじゃないかと個人的には思ってるから、是非宝塚記念で見てみたい。買うかどうかはまた別の話だけど。

テルツェットはスタート後どっち行っとんねーん。ただでさえ距離短縮に大外枠で追走しんどいのに。位置取りに恵まれることはありませんでした……。でも上がり最速使えて偉い!

アンドヴァラナウトについてはソングラインのところで書いた内容とほぼ重複する。ソングラインとやり合いながら、他の馬より一列外を回ってきてるんだからそりゃきついべさ~。ソングラインと立場が逆だったならまだいいけど、格上はあっちだべよ~。

デゼルは流石にこの展開差を覆すのは厳しい。良いところがなかっただけで、特別悪いところがあったわけでもない。

クリノプレミアムは良い競馬をしたと思う。今回のレースは距離短縮組は相対的に不利になるような流れの中で、好位で競馬出来たのは立派。最後は伸びなかったけど、そうなんでもかんでもできるもんじゃない。向いてる条件になればまた走ると思う。

マジックキャッスルはこんなに追わないことがあるんだって感じだったな。まぁ去年の実績頼りな感じはあったししょうがないのかもしれない。

メイショウミモザは騎手コメントで精神的な部分って言われてて、そういうこともあったのかなと思う。前々走までは1200を使ってた馬とは思えないくらいスタート後の位置の下がり方すごいからな。追走ペースがもうちょいゆっくりな方が実は走りやすいのかもしれんね。

 

色々盛大に外したけど、上位人気馬の中でソダシを一番評価できたことだけは良かった。ソダシが勝つとやっぱ純粋にうれしいしね。馬場予想も展開予想もまだまだ未熟だなと痛感させられたレースだった。伸び代の塊。

 

 以上がVMの回顧です。超長くなっちゃったな。ちなみにこれ6時間半くらい書いてます。まぁこれも未来の競馬のためということで。今週は予想の仕方をちょっと変えてみてたんだけど、来週もまた変えてみようと思ってる。競馬はまだまだ面白い。来週はオークス。今回みたいに前日の深夜とかではなく、できるだけ早い段階で全頭評価を出したい。それが自分の為になる。馬の取捨を早くできるよう準備しとかないと、馬券の取捨がやっぱり間に合わない。とにかく来週も頑張るぞい!(5億年前のオタクネタ)